消防予第408号
平成21年9月30日

消防法施工規則等の一部を改正する省令等の公布について(通知)

消防法施工規則等の一部を改正する省令(平成21年総務省令第93号。以下「改正省令」という。)、誘導灯及び誘導標識の基準の一部を改正する告示(平成21年消防庁告示第21号。以下「21号告示」という。)及び非常警報設備の基準の一部を改正する件(平成21年消防庁告示第22号。以下「22号告示」という。)が、平成21年9月30日に公布されました。
今回の改正は、平成20年10月に発生した大阪市浪速区の個室ビデオ店火災を踏まえ、同様の被害を防止する視点から、自動火災報知設備及び非常警報設備の設置基準を一部強化するとともに、避難経路における煙の滞留を想定し誘導灯の設置基準の見直しを行ったほか、大規模地震に対応した消防用設備等のあり方に関する検討会における検討結果を踏まえ、緊急地震速報や大規模・高層の防火対象物における停電時の長時間非難に対応した誘導標示に係る規定等を整備したものです。
貴職におかれましては、下記事項に留意のうえ、その運用に十分配慮されるとともに、各都道府県消防防災主管部長にあっては、貴都道府県内の市町村(消防の事務を処理する一部事務組合等を含む。)に対しても、この旨を周知されるようお願いします。

第一 個室ビデオ店等にかかる自動火災報知設備及び非常警報設備の設置基準の強化に係る事項
1 自動火災報知設備及び非常警報設備の設置基準の一部強化
(1)煙感知器を設けなければならない防火対象物はその部分として、消防法施工令(昭和36年政令第37号。以下「令」という。)別表第一(2)項ニに掲げる防火対象物及び同表(16)項、(16の2)項、(16の3)項に掲げる防火対象物の同表(2)項ニに掲げる防火対象物の用途に供される部分の遊興のための設備又は物品を提供するサービスの用に供する個室その他これに類する施設を追加することとしたこと(改正省令による改正後の消防法施工規則(昭和36年自治省令第6号。以下「規則」という。)第23条第5項第3号の2関係)。
(2)令別表第一(2)項ニに掲げる防火対象物の用途に供される部分が損する防火対象物に設置する受信機は再鳴動機能を有するものとしたこと(規則第24条第2号ハ関係)。
(3)令別表第一(3)項ニに掲げる防火対象物及び同表(16)項、(16の2)項、(16の3)項に掲げる防火対象物の同表(2)項ニに掲げる防火対象物の用途に供される部分のうち、ヘッドホン等を用いたサービスを提供する個室その他これに類する施設の部分については、当該サービスの提供中にあっても、自動火災報知設備の地区音響装置及び非常警報設備の警報音が聞き取れるように措置するものとしたこと(規則第24条第5号イ(ハ)及び第5号の2イ(ハ)ならびに第25条の2第2項第1号イ(ハ)及び同項第3号イ(ハ)関係)

 避難経路における煙の滞留を想定した誘導灯の設置基準の見直し
(1)令別表第一(2)項ニに掲げる防火対象物及び同表(16)項、(16の2)項、(16の3)項に掲げる防火対象物の同表(2)項ニに掲げる防火対象物の用途に供される部分に設ける通路誘導灯(階段及び傾斜路に設けるものを除く。)にあっては、廊下及び通路の床面又はその直近のの避難上有効な箇所に設けることとしたこと。ただし、消防庁長官が定めるところにより、蓄光式誘導標識が設けられている場合にあっては、この限りではない(規則第28条の3第4項第3号の2関係)。
(2)消防庁長官が定める蓄光式誘導標識の設置及び維持に関する技術上の基準の細目として、次のアからオまでの事項を定めたこと。ただし、光を発する帯状の標示を儲けることその他の方法により同等以上の避難安全性を確保するように措置されている場合にあっては、この限りではない。(21号告示による改正後の誘導灯及び誘導標識の基準(平成11年消防庁告示第2号。以下「誘導灯基準」という。)第2の2関係)。
 蓄光式誘導標識は、高輝度蓄光式誘導標識とすること。
 蓄光式誘導標識は、床面又はその直近の箇所に設けること。
 廊下及び通路の各部分から一の蓄光式誘導標識までの歩行距離が7.5メートル以下となる箇所および曲がり角に設けること。
 蓄光式誘導標識は、性能を保持するために必要な照度が採光又は照明により確保されている箇所に設けること。
 蓄光式誘導標識の周囲には、蓄光式誘導標識とまぎらわしい又は蓄光式誘導標識をさえぎる広告物、掲示物等を設けないこと。
第二緊急湯地震速報や大規模・高層の防火対象物等における停電時の長時間避難に対応した誘導標示に係る規定の整備に係る事項

1 緊急地震速報に対応した非常警報設備の設置基準の整備
(1)火災の際に社団しなければならない非常警報以外の放送から、地震動予報等に係るもので、これに要する時間が短時間であり、かつ、火災の発生を有効に報知することを妨げないものを除くこととしたこと(規則第25条の2第2項第3号リ、2号告示による改正後の非常警報設備の基準(昭和50年消防庁告示第6号。以下「非常警報設備基準」という。)第4第1号(四)関係)。
(2)地震動予報等に係る放送を行う機能を有するものにあっては、地震動予報等に係る放送を行っている間に、起動装置若しくは操作部を操作した場合又は自動火災報知設備等から軌道のための信号を受信した場合には、地震動予報に係る放送が終了した後、直ちに、かつ、自動的に非常警報の放送を行うものとしたこと(非常警報設備基準第4第1号(五)関係)。

2 誘導灯の非常電源を誘導灯を有効に60分間作動できる容量以上とする防火対象物又はその部分の拡大

(1)消防庁長官が定める用件に該当する防火対象物において、非常電源の容量を誘導灯が有効に60分間作動できる容量以上とする誘導灯として、地階にある乗降場及びこれに通ずる階段、傾斜路及び通路に設けるものを加えるとともに、消防庁長官が定めるところにより蓄光式誘導標識が設けられている防火対象物又はその部分の通路誘導灯については、非常電源の容量を誘導灯が20分間作動できる容量以上とすることができることとしたこと(規則第28条の3第4項第10号関係)。
(2)消防庁長官が定める蓄光式誘導標識の設置及び維持に関する技術上の基準の細目として、次のアからオまでの事項を定めたこと。ただし、光を発する帯状の標示を設けることその他の方法により同等以上の避難安全性を確保するように措置されている場合にあっては、この限りでない(誘導灯基準第3の2関係)。
ア 蓄光式誘導標識は、高輝度蓄光式誘導標識とすること。
イ 蓄光式誘導標識は、床面又はその直近の箇所に設けること。
ウ 廊下及び通路の各部分から一の蓄光式誘導標識までの歩行距離が7.5メートル以下となる箇所及び曲がり角に設けること。
エ 蓄光式誘導標識は、性能を保持するために必要な照度が採光又は照明により確保されている箇所に設けること。
オ 蓄光式誘導標識の周囲には、蓄光式誘導標識とまぎらわしい又は蓄光式誘導標識をさえぎる広告物、掲示物を設けないこと。
(3)消防庁長官が定める誘導灯の非常電源を誘導灯を有効に60分間作動できる容量以上とする防火対象物の用件として、令別表第一(10)項に掲げる防火対象物及び同表(16)項に掲げる防火対象物の同表(10)項に掲げる防火対象物の用途に供される部分で、乗降場が地階にあるもののうち、消防長(消防本部を置かない市町村においては、市町村長)又は消防所長が避難上必要があると認めて指定したものを加えたこと(誘導灯基準第4台3号関係)。
第三 避難口誘導灯の設置を要しない居室の追加に係る事項
1 誘導灯及び誘導標識の設置を要しないこととされている令第26条の非難が容易であると認められる防火対象物又はその部分で総務省令で定めるものとして、避難階にある居室で次の(1)から(3)までに該当するものを加えたこと(規則第28条の2第1項第3号、第2項第2号及び第3項第3号関係)。
(1)直接地上に通ずる出入り口(主として当該居室に存する者が利用するものに限る。)を有していること。
(2)室内の各部分から、避難口を用意に見とおし、かつ、識別することができ、室内の各部分から当該避難口にいたる歩行距離が30メートル以下であること。
(3)消防庁長官が定めるところにより、蓄光式誘導標識が設けれられていること。
2 消防庁長官が定める蓄光式誘導標識の設置及び維持の基準として、次の(1)から(4)までの事項を定めたこと(誘導灯基準第3第1号関係)。
(1) 蓄光式誘導標識は、高輝度蓄光式誘導標識とすること。
(2) 蓄光式誘導標識は、避難口の上部又はその直近の箇所に設けること。
(3) 蓄光式誘導標識は、性能を保持するために必要な照度が採光又は照明により確保されている箇所に設けること。
(4) 蓄光式誘導標識の周囲には、蓄光式誘導標識とまぎわらしい又は蓄光式誘導標識をさえぎる広告物、掲示物等を設けないこと。
第四 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律等の施行に伴う規定の整備に係る事項を踏まえ、登録確認機関、登録認定機関及び消防設備点検資格者にかかる登録講習機関の登録は、消防庁長官が行うこととしたこと(規則第4条の5第1項、第4条の6第1項、第2項及び第4項、第31条の4第1項、第31条の5第1項、第2項及び第4項、第31条の6第6項ならびに第31条の7関係)。
2 従来の財団法人にかかる寄付行為が、一般財団法人では定数と名称が改められたことに伴い、「定款又は寄付行為」を「定款」に改めたこと(規則第1条の4第2項第1号及び第33条の15第2項第1号関係)。
第五 屋内消火栓設備に用いることができる金属性の管継手に係る事項
屋内消火栓設備に用いることのできる溶接式鋼管用継手として、JISB2309に適合するものを加えたこと(規則第12項第6号ホ(イ)関係)。
第六 施工期日・経過措置
 第一、第二1及び第三に係る改正事項については、平成21年12月1日から施工することとしたこと。ただし、平成21年12月1日において減に存する防火対象物若しくはその部分又は現に新築、増築、改修、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の防火対象物若しくはその部分における自動火災報知設備及び誘導灯のうち、規則の規定に適合しないものに係る技術上の基準については、平成22年11月30日までの間は、なお従前の令によることとしたこと(改正省令附則第1項及び第4項)。
 第二2に係る改正事項については、平成22年9月1日から施工することとしたこと。ただし、平成22年9月1日において現に存する防火対象物若しくはその部分又は現に新築、増築、改修、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の防火対象物若しくはその部分における誘導灯のうち、規則の規定に適合しないものに係る技術上の基準については、平成24年8月31日までの間は、なお従前の令によることとしたこと(改正省令附則第1項及び第5項)。
3 第四及び第五については、公布の日から施工することとしたこと。ただし、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人に認定等に関する法律の施工に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第50号)第42条第1項に規定する特例社団法人及び特例財団法人については、登録確認機関、登録認定機関及び消防設備点検資格者に係る登録講習機関の登録は、従前どおり総務大臣が行うこととしたこと(改正省令附則第1項および第2項)

4 総務大臣の登録を受けている特例社団法人又は特例財団法人が、一般社団法人、一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人又は公益財団法人に移行した場合には、当該特例社団法人又は当該特例財団法人にかかる総務大臣の登録は、消防庁長官による登録とみなすこととしたこと(改正省令附則第3項)。